ANCとENCの違いとは?イヤホン選びで失敗しないための基礎知識

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ANCとENCは何が違うのか

ワイヤレスイヤホンやヘッドセットの説明を見ていると、「ANC搭載」「ENC対応」といった表記を目にすることがあります。しかし、どちらもノイズに関係する機能であるため、違いがよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、ANCは自分が聞く音を快適にするための機能、ENCは相手に自分の声を聞き取りやすく届けるための機能です。同じノイズ対策技術でも目的が異なるため、購入前に違いを理解しておくことが大切です。

ANCとはアクティブノイズキャンセリングのこと

ANCは「Active Noise Cancelling」の略で、日本語ではアクティブノイズキャンセリングと呼ばれます。イヤホンやヘッドホンに搭載されたマイクが周囲の騒音を検知し、その騒音を打ち消すための逆位相の音を発生させることで、雑音を低減する仕組みです。

例えば電車の走行音、飛行機のエンジン音、エアコンの運転音など、一定の低い周波数の騒音に対して高い効果を発揮します。ANCをオンにすると周囲の音が小さく感じられ、音楽や動画に集中しやすくなります。そのため通勤・通学中やカフェでの作業など、静かな環境を作りたい人に人気の機能です。

ENCとは通話品質を向上させる技術

ENCは「Environmental Noise Cancellation」の略で、環境ノイズキャンセリングと呼ばれます。こちらは主に通話時に利用される技術で、周囲の騒音を抑えながら話し手の声を強調することが目的です。

イヤホンに搭載された複数のマイクが周囲の音と話し手の声を判別し、不要なノイズを低減して相手に届けます。駅のホームや人通りの多い場所で通話する場合でも、自分の声が聞き取りやすくなるのが特徴です。

ただし、ENCは自分の耳に入る騒音を減らす機能ではありません。そのため「ENC搭載だから周囲の音が静かになる」と勘違いして購入すると、期待した効果を得られない可能性があります。

よくある勘違いと注意点

ANCとENCはどちらもノイズを低減する技術ですが、対象が異なります。ANCは自分が聞く音の環境改善、ENCは通話相手が聞く音声の改善が目的です。

例えばオンライン会議が多い人であればENCの性能が重要になります。一方で、移動中に音楽を楽しみたい人はANCの性能を重視した方が満足度は高くなるでしょう。

製品によってはANCとENCの両方を搭載しているモデルもあります。最近の完全ワイヤレスイヤホンでは両対応が増えていますが、価格帯によって性能差が大きいため、単純に搭載の有無だけで判断しないことも重要です。

ANCとENCの仕組みを詳しく比較

ANCはどのように騒音を打ち消しているのか

ANCは周囲の騒音をマイクで拾い、その音波と反対の波形を生成して耳に届けます。音波同士が打ち消し合うことで騒音を低減する仕組みです。

特にエンジン音や空調音のような一定の騒音に強く、高級モデルになるほど処理能力が高いため、より自然にノイズを抑えられます。最近では外部の音を取り込みながら安全性を確保する外音取り込み機能と組み合わせて使える製品も増えています。

ただし、人の話し声や突然発生する大きな音などは完全には消せません。ANCは万能ではないため、「周囲の音が全く聞こえなくなる機能」と考えるのは避けた方がよいでしょう。

ENCはどのように声を聞き取りやすくするのか

ENCでは複数のマイクを利用して、話し手の声と周囲の騒音を分析します。そのうえで音声処理を行い、声だけを強調して相手側へ送信します。

近年はAIノイズリダクションやAI通話補正などの名称で紹介されることもあり、機械学習技術を組み合わせて人の声をより正確に識別できる製品も増えています。

テレワークやオンライン会議を頻繁に行う人にとっては、音質以上に通話品質が重要になるケースもあります。そうした用途ではENC性能が高いモデルを選ぶことで快適さが大きく向上します。

ANCとENCはどちらが重要なのか

どちらが優れているというものではなく、利用目的によって重要度が変わります。音楽鑑賞や動画視聴が中心ならANC、通話や会議が中心ならENCを優先して確認しましょう。

例えば通勤電車で音楽を楽しむ人はANCの恩恵を感じやすく、営業職やリモートワーカーはENCの恩恵を受けやすくなります。用途を明確にして選ぶことが満足度向上のポイントです。

ANCとENC搭載イヤホンの選び方

音楽を楽しみたいならANC重視

音楽鑑賞を目的にイヤホンを購入する場合は、ANC性能を重視しましょう。特に電車やバスを利用する機会が多い人は、騒音を抑えられることで小さい音量でも快適に音楽を楽しめます。

ANC性能が高いモデルは没入感も向上し、映画や動画視聴にも適しています。長時間利用する場合はノイズ低減性能だけでなく、装着感やバッテリー持続時間も確認しておくと安心です。

通話や会議が多いならENC重視

仕事でオンライン会議を行うことが多い人や、イヤホンで電話をする機会が多い人はENC性能を確認しましょう。相手にクリアな音声を届けられるため、聞き返される回数を減らしやすくなります。

商品説明では「デュアルマイク」「AI通話ノイズキャンセリング」などの表記が使われることもあります。こうした情報を参考にしながら比較すると選びやすくなります。

迷ったらANCとENCの両搭載モデルがおすすめ

最近の中価格帯以上のワイヤレスイヤホンでは、ANCとENCを同時に搭載している製品が一般的になっています。音楽も通話も快適に利用したい場合は、両方に対応したモデルを選ぶと幅広いシーンで活躍します。

ただし、搭載されているだけで性能が高いとは限りません。レビューや実際の使用感を確認しながら、自分の用途に合った製品を選ぶことが大切です。

まとめ

ANCとENCは似た言葉ですが、目的は大きく異なります。ANCは自分が聞く環境を快適にする機能、ENCは通話相手に自分の声を聞き取りやすく届ける機能です。

音楽や動画を楽しみたい人はANCを重視し、通話や会議を重視する人はENCを確認しましょう。そして幅広い用途で利用したい場合は、ANCとENCの両方を搭載したモデルを選ぶことで満足度の高いイヤホン選びにつながります。

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